かもさんのひそひそ話

耳をすませば聞こえてくるよ

わたし

季節の香り、天気の香り

朝、家のドアを開けたときに、季節が変わったと感じるときがあります。外の空気のにおいが明確に変わる日があるのです。今日がまさにその日で、まだ4月なのに初夏の香りがしました。草の新芽の薄緑色の香りです。 梅雨の始まりにはひやりとした湿気のにおい…

早朝筋トレの効用

復職にむけたトレーニングの一環として、通勤時間に合わせて起床して活動を始めるようにしています。そのため、朝は5時ごろに起きています。 実際に通勤するわけではないので、起きた後の時間を持て余してしまいます。起きてすぐは本を読む気分でもなく、家…

意外に楽しい選挙戦

私の住む町で、もうすぐ選挙があります。選挙前には各候補者の主張を載せた広報が届きます。これを読むのがいつも楽しみで、今回も待ち遠しく思っています。 それぞれ身銭を切って立候補しているだけあって、町をこうしたいという強い思いが紙面から伝わって…

花が歴史を物語る

私は今、築60年くらいの集合住宅に住んでいます。敷地内には5階建ての建物がいくつも並び、建物の間のちょっとした空き地には芝や木が植えられています。住民の入れ替わりが多く、3月から4月にかけては毎週のように引っ越しのトラックが来て荷物を出し…

散りゆく桜も面白い

桜の花がそろそろ散ってきました。これだけたくさん咲いていると、散っていくところも散った後も楽しめて良いなと思います。満開のころよりも散り際のほうが面白いこともあります。 最近好きだなと思ったのが、アスファルトに落ちている花びらです。晴れた日…

瓶に詰めて流した手紙が誰かに届くとき

このブログを始めてからずっと、お題を一つ決めてそれに沿って書いていました。でも今日はお題なしで書いています。とてもうれしいことがあったからです。 先日「私がとらわれていた『しなきゃ』」というお題で投稿した文章を、キャンペーン主催者の目にとめ…

射撃への興味

出かけ先で見たポスターに、「ライフル射撃体験会についてのお知らせ」と書いてありました。そういえば大学に入学してすぐのころ、弓道とライフル射撃のどちらの部活に入るかを一瞬迷って、結局弓道部に入ったのだったなと思い出しました。そして、あの時選…

角打ちを楽しむ

先週末、地元の商店街で角打ちスタイルでの飲み歩き祭りが行われました。同じ市内の酒蔵が全面協賛して商店街の中の飲食店にそれぞれ1種類ずつの日本酒を提供し、飲食店側はその日本酒にあうおつまみを出す、というスタイルです。和洋中華と様々な飲食店の一…

水墨画のような文章を書きたい

ブログという形式で平日に毎日文章を書くようになって、改めて書くことの難しさを感じています。書く内容をある程度想定して書き始めても、書き出しの文章に引っ張られて思わぬ方向に話がそれてしまい、テーマにたどり着くまでに道のりの大半を消化している…

眠れない夜に

小さいころから眠れない子供でした。寝つきがわるく、寝ても浅い眠りが多くて、怖い夢を見て飛び起きては天井の模様におびえて布団に隠れる毎日でした。夢を見るのが怖くて眠ることが嫌だった夜もあります。 どうしても眠れないときは両親のもとに行き、眠れ…

甘いささやきに溢れる春

いつの間にか桜が咲き始め、満開になっていました。ベランダの植物たちも、枯れ枝の先にうす緑色の新芽が目立っています。昨日などは日中は上着を着て出てきたことを後悔するほどの陽気でした。ここはもうすっかり春のようです。 まだ寒かったころには静かだ…

今もまだ笑えるかな

「探偵!ナイトスクープ」というバラエティ番組が関西のローカル局で放送されています。中学生にあがって夜遅くのテレビ番組を見られるようになってから実家を出るまで、この番組が心をとらえて離しませんでした。 依頼者(視聴者)の疑問やお悩みを3つ、タ…

想像上の野良犬一日体験

もし1日だけ動物になれるとしたら、私は迷わず犬を選ぶと思います。家の中で飼われている高級な犬ではなく外飼いの犬がいいです。それもギリシャやトルコ、東南アジアあたりにいる、何ともつかない顔をしたぐうたらした野良の大きい犬になりたいです。 朝日…

光の中で走る

私は運動がからっきしできなくて、小学校のドッジボール大会ではただの的になり、リレーでは外れくじ扱いでした。でもなぜか、小学校の高学年に上がったころから長距離走の成績が急によくなり、中学校ではマラソン大会で学年一番をとれるようになりました。 …

歌の向こうの感情に励まされる

ミュージカルは苦手だとずっと思っていました。本来はせりふのあるところに急に歌が入ってくると、急に現実に引き戻されてストーリーに入り込めなくなる気がしていました。小学生の体験学習で見た子供向けのミュージカルで抱いたその気持ちのまま、大人にな…

ポジティブでいなきゃいけない、なんてことはない

私の中にはいろいろな感情があります。明るいキラキラしたものからどす黒くてドロドロしたものまで、無意識に心の底で渦巻いているものがあります。ですが、小さいころからずっと、幸せできれいな感情以外は存在してはいけないと思って訓練してきました。暗…

インディのせいで高い場所が苦手

高い場所で、足元から地面が透けて見えるような状況が苦手です。よく高層ビルの観光向けのフロアにある、床がアクリル板になっているようなところです。あの構造を見るだけで背中にちょっと冷や汗が出てきます。海外にある全面ガラス張りの橋なども、ちょっ…

体内を覗き込む

健康診断が好きです。体重や身長を測るシンプルなものから、血液検査や胃カメラなどの突っ込んだ内容のものまで、どれもかなり好きです。普段見られない体の内部が、数字や映像で可視化される(場合によってはライブで見られる)のが楽しいのです。年ととも…

カレーの思い出

実家では、毎週金曜日はカレーの日でした。兄弟が多かったからメインの具材はいつも特売の牛すじ肉で、祭りで使うような大鍋に大量のカレーを煮込むのが毎週の仕事でした。両親が辛いもの好きだったので、辛口のカレー粉にさらに唐辛子やスパイスを足したの…

運動の楽しみ

昨年に体を壊してからしばらく、半分引きこもったような状態が続いていました。出かけるのは週に一、二度、生活必需品を買いに行くときだけでした。そうすると、必然的に体力が落ちていきます。日中は座っていることが多かったので、立ち上がることにすら疲…

子供をもたなきゃいけない、への後ろめたさ

我が家には子供がいません。いろいろな事情があり、子供を持たないことを決めています。それ自体はとくに辛いことでもネガティブなことでもありません。特に自分自身は子供が好きではないので、むしろよかったとさえ思っています。 ただ、「子供をもたなけれ…

楽しいと思うことを許す

年を取るほど時間の流れが速くなる、というのはよく聞く話です。自分自身でも、子供のころの1日と最近の一日では、ずいぶん流れが違うなと感じます。子供のころは一日ずつがくっきりと分かれていた気がするけれど、大人になってからはそれぞれがぼんやりとし…

水曜どうでしょう中毒

テレビはずっと長い間、ニュースくらいしか見ていませんでした。それがここにきて、急に「水曜どうでしょう」というローカルのバラエティー番組にはまっています。地元のテレビ局で再放送をしていて、その面白さにとりこになってしまいました。今では毎週欠…

力を尽くすのをやめてみる

これまでずっと、自分のできる最大限の力を尽くして頑張ることを心がけてきました。もうだめだ、と思ってもあきらめないことが大事だ、と思ってきました。そうすることで成長する、だめだった時にも仕方ないと思える、と考えていたのです。でも、これからは…

地震に思う

小さいころに、阪神淡路大震災を経験しました。経験したといっても、私の住んでいる土地ではそこまで大きな被害はなく、震源に近い地域に比べれば震度もまだ小さいほうでした。それでも、ぐっすり寝入っている明け方に起こった、急に体を持ち上げて落とすよ…

台所のなかの夢の世界

小学1年生の時の誕生日プレゼントは包丁でした。セラミック製で先が丸い、子供用の包丁です。野菜を刻むリズミカルな音や切られた野菜が見る間に山になっていく様子が好きで、親の料理するそばについて回っては自分もやりたいと訴えていたからかもしれませ…

ぐだぐだガーデニング

私の実家は、高度経済成長期に農地を切り開いて作った住宅地にあります。すぐそばを線路が通り、用水路と細切れの農地に囲まれた場所で育ちました。近くの空港に向かう航空機のエンジン音が一日中聞こえていて、暇さえあれば窓から飛行機雲を眺めていました。…

なつかしい失恋とAさんの話

大学院に入った年の冬、いちばん辛い失恋をしました。いま振り返ればよくある失恋話だったけれど、当時の自分にとってはこの先の未来がなくなってしまったような思いでした。やりとりしたメールの文面をなんども見返したり、交わしたことも忘れていた約束に…

家を買う

家を買うことになりました。今住んでいる賃貸の集合住宅は、リフォームはされているものの築60年強となり、そろそろ建て直しの時期になり退出する必要があるそうです。これを機に、一戸建てを買うことにしました。 家探しを始めておおむね1か月で、よさそう…

小さい部分にも意味がある、のか

先日、料理をしていた際に指先を切ってしまいました。束ねた菜の花の根本を切り落とそうとして、誤って左手の人差し指の先を包丁にひっかけてしまったのです。幸い、爪が少し欠けたのと少しの切り傷ができた程度で済みました。昨年は同じような状況で親指の…