かもさんのひそひそ話

耳をすませば聞こえてくるよ

今もまだ笑えるかな

探偵!ナイトスクープ」というバラエティ番組が関西のローカル局で放送されています。中学生にあがって夜遅くのテレビ番組を見られるようになってから実家を出るまで、この番組が心をとらえて離しませんでした。

 

依頼者(視聴者)の疑問やお悩みを3つ、タレントが扮する探偵が30分番組の中で解決するという内容です。送られてくる疑問やお悩みは、時にはほろりとするものですが、大部分は大変くだらない内容で、それを体当たりで解決する依頼者と探偵の姿が爆笑を誘うのです。今でも鮮烈に覚えている2つの回があります。「呼吸が苦しくなるとお尻で呼吸できるか検証する」回と、「川下りで通勤する」回です。

 

「呼吸が…」の回では、間寛平がお尻を丸出しにしてカメラに向け、洗面器に張った水に顔をつけて、お尻で呼吸ができるかを徹底検証します。文字だとちょっと何を言っているかわからないかもしれませんが、その通りの内容がそのままテレビ放送されていたのです。見ているこちらまで、呼吸が苦しくなるほど笑い転げてしまいました。普段はこんなお下品な内容には眉を顰める両親ですら笑っていました。こんなふざけた内容を全力でやっている間寛平はすごいと心底思いました。20年ほどたった今でも、ふと思い出して笑ってしまいます。

 

もう一方の「川下り」の回は、奈良から大阪に電車通勤しているサラリーマンが、線路と並行する川をボートで下れば電車より早く楽に通勤できるのでは、とひらめいたところから始まります。スーツにネクタイを締めて意気揚々とボートに乗り込んだ依頼人が、度重なるトラブルでしっちゃかめっちゃかになりつつもゴールの会社を目指します。当時はアホちゃうかという目で笑いながら見ていましたが、自分自身がサラリーマンとして通勤を経験すると、なんだか身につまされます。ちょうど自分の通勤経路にも並行する川があるので、ここをボートで下れたら…と思っては、いやいや色々大変だぞと自分を戒めます。それでも、通勤中にずっと見える川を誰かがボートで下っていたらちょっと面白いだろうと、電車の中で半ばつぶされながら思うのです。

 

この番組、実家を出てから見ることもなくなっていたのですが、調べたら今もまだ続いているのですね。また見てみたくもあり、もし笑えなくなっていたらショックだから見たくないようでもあり、すこし複雑です。

 

お題「人生で一番笑った番組は?」