かもさんのひそひそ話

耳をすませば聞こえてくるよ

甘いささやきに溢れる春

いつの間にか桜が咲き始め、満開になっていました。ベランダの植物たちも、枯れ枝の先にうす緑色の新芽が目立っています。昨日などは日中は上着を着て出てきたことを後悔するほどの陽気でした。ここはもうすっかり春のようです。

 

まだ寒かったころには静かだった鳥たちも、最近では大きな声でさえずっています。代表的な声はやはりシジュウカラです。「ツピーツピー、ジキジキジキ」と、その小さい体からよくその声が、というほどの大声で存在を主張しています。以外にも鳥の個体ごとに鳴き方が少しずつ違っていて、声の主がどの個体かが何となくわかってきました。冬の間にベランダに巣箱を設置しておいたところ、最近では盛んに出入りしています。もうすぐ巣作りを始めるかもしれません。うまくいくとゴールデンウイークには雛の巣立ちが見られるかもしれず、楽しみです。

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シジュウカラに負けず大声なのがカワラヒワです。スズメくらいの大きさで、くすんだ緑色の身体に背中の黄色いワンポイントがかわいらしい鳥です。こちらは「ピヨピヨピヨ、ジュービー」とでも表現できる声で、木立の中でさえずっています。この鳥が思った以上に沢山我が家の周りに住んでいるようで、あまりにピヨピヨピヨと色々な方向から聞こえてくるのでちょっと現実感を失います。

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スズメはさえずりはしませんが、よく2羽セットになってじゃれあっているのを見ます。これまでは5~6羽のグループで動いていたので、つがいができてきているのかなぁと思います。

 

そして「デーデーポッポー」と鳴いているキジバト。時々我が家のベランダに来ますが、この鳥だけはあまり好きになれません。ヒヨドリとよく戦っていて、どうしてもヒヨドリがんばれと肩をもってしまいます。ヒヨドリが負けたら出て行って追い払います。

 

春にこんなにも鳥の声があふれていることを、これまで全然気づいていませんでした。それもそのはずで、夜明け前から出かけて夜中に帰ってくる生活は鳥の活動時間と全くずれていて、朝の薄暗がりでスズメの声を聞くのが関の山でした。それに、もし耳に入っていても、聞く余裕もなかったかもしれません。

 

春は多くの鳥にとってつがい形成の時期で、地域ごとに違った鳥のさえずりが聞こえると思います。求愛の甘い声が空にあふれて桜前線のように北上していく様を想像すると、なんだか生きている実感がします。

 

今週のお題「あまい」