かもさんのひそひそ話

耳をすませば聞こえてくるよ

ただいま日本

帰国便の扉を出てボーディングブリッジに入ると、ぬるく湿った空気が体を包みました。何よりも日本を感じる瞬間です。ああ帰ってきてしまったなと思います。

 

行く前にはあんなに緊張して夜も寝付けないほどだったのに、行ってしまえば日々楽しさしかありませんでした。取り越し苦労もいいところで、もう少しリラックスして出張前を過ごせたら良かったのにとすら思います。でもこればかりは経験を積んで慣れていくしかないですね。

 

久しぶりの生の英会話も、思ったことの半分くらいしか伝えられなかったけれど、変に気負わず実力通りの会話ができた気がします。次のやる気に繋がるいい経験ができました。

 

知らない人と技術について話すのはとても楽しいことです。特にそれがあまり知らない世界のことだと、より一層わくわくします。日本にいたら周回遅れになるか、そもそも入ってこないかもしれない情報が、飛行機にたった10数時間乗るだけで何気なく自然に手に入るというのは凄いことです。文字通り世界が開けるような気がするのです。

 

とはいえやはり言葉のハンデを感じる瞬間はしばしばありました。一番悔しかったのは、学会の懇親会会場で知らない人の輪に入ることがなかなかできなかったことです。日本でなら輪の外からある程度話題を察して入っていけるのに、英語環境だとどうしても腰が引けてしまいます。ざわついた場面で、漏れ聞こえる言葉を手がかりにさりげなく話題に加われるようになるにはまだまだ訓練が必要そうです。でも、それがうまくできるようになれば、もっともっと世界を広げることができる気がします。

 

明日からまた通常業務に戻ります。今回の出張で感じたことを日常に埋もれさせずに、次の機会を目指してまた一歩ずつ自分の力を高めてゆきたいです。