かもさんのひそひそ話

耳をすませば聞こえてくるよ

アメリカ アメリカ

今、アメリカの小さな地方空港の片隅の喫茶店にいます。出張も中盤となり次の都市に意気揚々と向おうとしていたところ、到着地の天候不良により飛行機がキャンセルになってしまったのです。

 

行きの便でもロストバゲージがあり、なかなか多難な出張です。これ以上何もないことを祈るばかりです。

 

そんな中でとても救われるのが、空港係員の皆さんが優しいことです。過去の飛行機トラブルの際には割と冷たくあしらわれることも多かったのですが、この空港では皆が親身になって対応くださいます。

 

目的地への振替便を手配してくれたおじさんは、出発時間が遅くなり空港での待ち時間が長くなることを心配して、空港のそばのいくつかのホテルにデイユースができないか、懸命に問い合わせしてくれました。代金は俺が払うから心配するなよ!という言葉付きです。実際は航空会社持ちだと思いますが、いかにもマッチョなアメリカ人という風貌でそう言われるとやけに頼もしく感じました。残念ながら空きはなく、代わりにと空港内で使えるクーポン券を沢山持たせてくれました。空港の中の店はこの喫茶店だけなのでたぶ使いきれません。でも、その大雑把さが逆にいいですよね。

 

ロストバゲージの対応をしてくれた方も、何度も荷物の行き先を確かめてくれた上に折に触れて状況を伝えてくれて、とても助かりました。荷物はどうやら別の飛行機に乗ってしまったようでしたが、その尽力のおかげでスムーズに手元に戻ってきました。半ば諦めていたので、見つかった時にはとても嬉しかったです。

 

1人で慌てているところに思いがけない助けがあると、こんなにありがたい気持ちになるものですね。日本に帰ったら、自分もできるだけのことを周りにしていこうとしみじみと思いました。

 

今回の振替のおかげで、期せずして初めて行く空港を経由することになりました。空港から出るほどの時間はないですが、上空から知らない土地を眺めるだけでもわくわくします。回り回って意外と幸運な経験をしているのかもしれません。