かもさんのひそひそ話

耳をすませば聞こえてくるよ

黄色い水たまり:イタリア滞在中の思い出

ゴールデンウィーク中は、昔イタリアで書いていたブログから再掲することにしました。よければ読んでみてください。

***

2018/5/4

 

今朝、数日ぶりの雨が振りました。雨の上がった後に外に出て、びっくりしました。道路のあちこちに、薄黄色に濁った水たまりができていたのです。

近くで見ると、黄色い粉が水面にびっしりと浮いていました。調べてみると、どうも空気中の花粉が雨で地面に落とされたもののようです。イタリアでは5月に、多くの植物が花粉を飛ばします。特に今年の2月から3月は寒くて雨が降る日が多かったので、例年より花粉の量が増えているようです。どうりでここ数日、目も喉もひどく痒くなっていたのだなと納得しました。

イタリアで今の時期に花粉症の原因になりがちな植物は、マツ科(マツなど)、モクセイ科(オリーブなど)、ブナ科(ナラなど)、イネ科、イラクサ科、オオバコ科などだそうです(出典)。原因植物にオリーブが入っているのが、イタリアらしくて興味深いです。確かに、見渡す限りオリーブ畑が続いていたり、山の斜面が全てオリーブの木で覆われていたりする光景はイタリアの各地で見られるので、花粉の量も凄まじいだろうなと思います。美味しいオリーブオイルがたくさん食べられるのはとてもありがたいことですが、そのせいで困ったことも起こっているのを初めて知りました。

ある記事によると、イタリアの子供の3割が花粉症で、その数は年々増えているそうです。日本と同じ問題がイタリアでもあるのですね。一方で花粉症への対処は大きく違うようで、同じ記事の中で、「マスクをつけても細かい花粉は通過するから意味がない、買う必要はない」と書いてありました(実際につけている人もいません)。日本ではとりあえずマスク、という感じだったので、考え方の違いが面白いなと思いました。

 

【追記】コロナ禍を経た今でも、マスクを常用する人はイタリアでは少ないようです。