かもさんのひそひそ話

耳をすませば聞こえてくるよ

新人時代のやってしまった思い出

私の勤めている会社では、入社して1か月ほどの間は新入社員向けの集合研修があります。その最終日に配属先が発表され、翌日に配属先に出向いてその職場での勤務を開始します。その初日にやってしまった、馬鹿みたいなちょっとした失敗があります。

 

前日の夜、新入社員研修が終わって配属先も決まり、研修の打ち上げと称した飲み会がありました。数名の同期とは翌日からしばらく会えなくなることや、研修が無事に終わってほっとしたこと、さらには新しい職場へ向かう緊張感も重なり、思っていた以上に杯を重ねてしまいました。これまでの経験上、いくら飲んでも次の日には絶対に持ち越さない自信があり、翌日のことはあまり心配していなかったのです。

 

でも、自信は軽く裏切られました。勤務先への初出社日、目が覚めたのは出社時間の15分前で、どうしたって絶対に始業時間に間に合いません。しかも悪いことに、勤務先の部署名は知っていても、連絡先は知らなかったのです。何をおいても報連相、と研修で刷り込まれていた私は、ひとまず会社名を検索し、それらしい住所と並べて書かれた電話番号に電話しました。

 

電話に出たのは事業所の守衛さんで、その方に配属先を伝えて電話を取り次いでいただくようお願いしました。ただ、その部署名がとても長く(○○研究所××センター▲▲部門××部...のように続く)、また初めて口にする部署名でうまく口にできていなかったようで、守衛さんに伝わったのは私の追い詰められた雰囲気と冒頭の○○研究所、の部分だけでした。そしてあろうことか、その方は組織のトップの秘書さんに電話をつないでしまったのです。

 

いわゆるお偉いさんの秘書の優しい口調の女性に促されて、今日の出社時間が遅れることを伝えました。理由を聞かれて、研修期間にごまかしはいけないと刷り込まれていた私は、前日に飲みすぎてしまったためと馬鹿正直に答えてしまったのです。ひとまず事実を伝えた後はできるだけ早く勤務先に向かい、数分の遅刻でそこにたどり着くことができました。迎えた上司はなぜか半笑いでした。急に経営層クラスの人から電話が来て、君の部署の新人が飲みすぎで遅刻らしいと伝えられたそうなのです。それからしばらく経ち職場になじんできたころ、部署の先輩から事の次第を聞いて変な汗がでました。

 

その後も色々な変な汗をかきながら社会人生活を続けてきましたが、最初の変な汗はやはり印象に残っています。それ以降、平日に飲みすぎないことと、初出社の新人さんにはきちんと連絡先を伝えることを心がけるようにしています。

 

お題「新入社員時代のクスっと笑える苦い思い出はありますか?」