かもさんのひそひそ話

耳をすませば聞こえてくるよ

書くことは楽しい

このブログを書き始めたきっかけは、いしかわゆきさんの『書く習慣』を読んだことです。それまでは人のブログを読むばかりだったのですが、誰かのブログで紹介されていたこの本を読んで、自分も書いてみたいと思って始めました。今日までの内容は、本の中でおすすめされていた「書く習慣1か月チャレンジ」に基づいて書いたものです。休日は書かないことに決めているので、1か月というより30日というくくりのほうが正確ですが、これもとうとう最終日になりました。

 

30日間書いてみて、書くコツとして気づいたことが2つあります。

 

まず、書くテーマがあらかじめ決まっていると書きやすいことです。明日のテーマはこれだな、と思いながら一日を過ごすと、それがフックになって何となく書くことが見つかったり、頭の中でまとまっていたりします。テーマの設定と書く内容を並行して考えていたら、なにも書くことがない日が生まれて書き続けられなかったかもしれません。村上春樹も何かのエッセイの中で、エッセイの仕事を引き受けるときは連載分のすべてのタイトル(数十個)を先に全部決めておく、と言っていました。テーマ設定と実際に書くことをタスクとして完全に分ける、というのが、自分にとっては書き続けるコツなのかなと思いました。幸い、はてなブログには「お題」というものがあるので、しばらくはこれで書いていくことができそうです。

 

また、書くための所要時間を決めて、その中で書けることを書くことが大事だとわかりました。書き初めの頃は、ひとつの文章を書くのにも表現を迷ってしまって、書き終わるまでにかなり時間を要していました。最近は、できるだけ推敲を含めて30分以内に書き終わることにしています。結局は自分から出てくるものなので完成度にも限界があるうえに、時間をかけたところでよくなるわけではないからです。さっと書く、を心がけると、ちゃんと書かなければというプレッシャーが小さくなります。テーマと同じく、時間の点でも、書くということに対して制約を作ってやることで、むしろ自由に書けるようになった気がします。

 

これまでの割と長い間、自分にとって文章を書くことは、技術的な文書(論文、報告書、記録書など)を作ることでした。これを書く上では沢山のルールや暗黙の了解があり、自分の中にそれらが染みついていて、そこから外れて書くことにはとても戸惑いました。今でも、程度が定量的ではない言葉(とても○○です、など)、や、感情を表す言葉(楽しい、など)は書いていて抵抗があります。書いている内容に対して「その根拠は何ですか」「文学的な表現はやめましょう」と、自分の中の技術屋が顔を出すこともしばしばです。ただ、慣れてくると、非技術的な文章を心のおもむくままに書くことを楽しめるようにもなってきました。また、どういう書き方をすればよく伝わるのか、また優れた表現とはなんなのか、を、小説を読むときに注意するようになり、改めてプロのすごさに気づいたりしています。

 

最後に、これまで読んでくださった方に感謝をお伝えします。ええ格好しいで、あとから振り返ったら赤面するような文章ばかりだと思いますが、もし少しでも引っかかるものを書けていたとしたら嬉しいです。

 

書く習慣一か月チャレンジ、今日は「30日間書いてみて気づいたこと」がテーマでした。また明日から、書く日々を続けていこうと思います。